【自衛隊の転勤】交通費の全額支給のために気を付けるべきポイント

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自衛隊の転勤に伴う引越しでは、新天地までの交通費も支給されることになっています。

とはいっても、実費支給されるかどうかは交通手段と距離によって変わってきます。

職場都合の引越しで赤字を作りたくない人は、なるべく交通費が全額支給されるよう頑張りましょう。

目次

自衛隊の転勤で交通費が支給される条件

引越しの際に支給される赴任旅費には、移転先への『旅費交通費』も含まれています。

移転先までの距離に応じて計算された金額が、片道分として支給されます。

ただし、交通手段は「最も経済的な方法」での計算となります。

国家公務員等の旅費に関する法律

第七条 旅費は、最も経済的な通常の経路及び方法により旅行した場合の旅費により計算する。但し、(略)

国家公務員等の旅費に関する法律(旅費法) 

つまり、交通費が支給されるからといっても、上記の条件に当てはまらなければ全額支給されるとは限らないんです。

正しい「最も経済的な通常の経路及び方法」とは

「最も経済的な」とくれば、一番安い方法と勘違いするかもしれません。

ですが「通常の経路及び方法」とは、多くの人が使うと予想できる交通手段になります

例えば…

  • バス
  • 電車
  • 船・フェリー
  • 新幹線
  • 飛行機

この中から『距離や経路によって最適なものを選べ』 ということです。

例えば、移動距離が500km以上なのにバスを使って移動する、と言う人はあまりいないでしょう。

何回も乗り継ぎしないといけないし、時間もかかってしまいます。

その場合、多くの人が使うと予想できる交通手段は「飛行機」「新幹線」になります。場所によっては、フェリーを使うこともあるでしょう。

過去にも多くの転勤者が同じ距離と経路で同様の交通手段を使っていれば、それは「最も経済的な通常の経路及び方法」として交通費も全額支給されます。

交通手段別の旅費交通費の計算方法

では、それぞれの交通手段における交通費の支給条件を確認します。

距離によって支給条件が変わるので、どの交通手段を使えば赤字にならないか試算してみましょう。

また、交通費を実費支給してもらうためには、各種交通手段の領収書・チケットの半券の提出が必須です。

無くさないように、しっかりと保管しておきましょう。

自家用車

  • 1kmにつき37円
  • 1km未満の端数は切り捨て
  • 高速道路料金は実費支給

高速道路でETCを使う際は、クレジットカードの引き落とし明細書を提出する事になります。

クレジットカードの引き落とし日の関係で旅費精算が遅れるのが嫌な場合は、有人の料金所で領収証をもらいましょう。

電車・新幹線の交通費

  • 急行料金:片道50km以上の場合支給
  • 特急料金:片道100km以上の場合支給
  • 指定席料金:片道100km以上の場合支給  

例えば新幹線を利用する場合、移動距離が100km以上なら指定席をとっても良いという事です。

ただ、気を付けて欲しいのが「グリーン席車」などランクが上の席をとっても、その分は交通費として支給されません。

船舶・フェリーの交通費

  • 等級が3つの船舶: 中級の運賃の実費
  • 等級が2つの船舶: 下級の運賃の実費
  • 等級ナシの船舶:乗船運賃・ 寝台料金・ 座席指定料金の実費  

例えば、フェリーでの場合。特等・1等(指定席)・2等(自由席)とランクが別れているなら、1等(指定席)をとっても良いという事です。

それ以上のランクは利用しても実費分は支給されません。

飛行機の交通費

  • 航空賃として支払ったチケット代の実費

ファーストクラス:大臣や事務次官クラス

ビジネスクラス:1佐以上

エコノミークラス(普通席):2佐~3曹

一般的な自衛官であれば、普通席でチケットを取れば全額支給してもらえます。

どの交通手段を使うか迷ったら…

「この距離だと飛行機?新幹線?」

「特急列車は使っていいの?」

「どうしてもこの交通手段がいいんだけど…」

などなど配な場合は、事前にどの交通手段なら交通費が全額支給されるか、会計担当者に確認しておきましょう。

移動距離が100km以上なら、ほとんどの交通手段は実費支給されると思っても良いと思います。

扶養家族の交通費は年齢によって支給額が変わる

家族帯同で引越しをする場合、扶養家族1人ずつ手当が支給されます。

子供は年齢によって支給金額が変わるので、注意してください。

  • 12歳以上⇒交通費全額
  • 6歳~11歳⇒12歳以上の半額
  • 0歳~5歳⇒交通費無し(※3人以上の場合は2人を超えるごとに、自衛官本人の鉄道・船賃の半額 )

例えば、家族帯同で100km以上の引越しで新幹線を使った場合はこうなります。

小学生1人、未就学児1人の場合

  • 自衛官本人(全額支給)
  • 配偶者(全額支給)
  • 子供6歳(自衛官本人の半分)
  • 子供3歳(支給無し)

新幹線の場合、6歳以上12歳未満(小学生) は、こども料金で運賃も大人の半額なので赤字になる心配はないですね。

小学生が1人、未就学児が2人の場合

  • 自衛官本人(全額支給)
  • 配偶者(全額支給)
  • 子供6歳(自衛官本人の半分)
  • 子供3歳(支給無し)
  • 子供0歳(支給無し)

新幹線の場合、 親の膝の上に乗せていけば未就学児は無料ですし、こちらも赤字になる心配はないですね。

未就学児が3人の場合

  • 自衛官本人(全額支給)
  • 配偶者(全額支給)
  • 子供5歳(支給無し)
  • 子供2歳(支給無し)
  • 子供0歳(支給無し)

未就学児が3人以上いる場合は、2人を超えるごとに自衛官本人の半額が支給されます。

新幹線の場合、 未就学児3人は無料ですが、さすがに親2人の膝の上に子供3人を乗せていくのは厳しいですよね。

その場合、こども料金で1席、大人料金で2席、家族5人で3席利用しても赤字になることはないので安心してください。

【要注意】妻の交通費が支給されないケースもある

家族帯同で引越したとしても、妻が扶養に入っていなければ妻の交通費は支給されません。

  • 妻が育休中で他社の社会保険に加入している
  • 引越しまでに妻の扶養手続きが済んでいない

このような場合だと、家族での引越しとはいっても妻の分の交通費は支給されないので赤字になります。

もしも自家用車で行ける距離であるなら、陸路にすると節約できて良いかもしれません。

もし妻が転勤をきかっけに仕事を辞めた場合は、早めに扶養内の手続きを行いましょう。

まとめ

自衛隊の引越しにともなう交通費は、距離に応じた適切な交通手段を使えば全額支給です。

ただし、階級によって利用できる席のランクに違いがあります。

とはいっても、2佐以下の自衛官なら指定席をとっても大丈夫です。

無理にランクの低い自由席にしなくても、家族みんなで指定席に座って快適に移動することが可能ですよ。

ただし、妻が扶養に入っていない場合は、妻の分の交通費は支給されません。

その場合は大人1人分の赤字になるので、覚えておきましょう。

自衛隊の引越しに伴う手当は、このほかにも「移転料(引っ越し代)」と「着後手当(ホテル代)」があります。

赤字を避けたい人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。

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