- 「自衛官ってふるさと納税できるの?」
- 「なんか手続き複雑そう」
- 「どれくらい節税できるの?」
- 「営内住みでも問題なくできるの?」
「ふるさと納税」はお得とは良く聞くけど、分からない事が多くて手が出せないという人も多いのではないでしょうか?
ふるさと納税とは、自己負担額2,000円を除いた寄付の全額が、所得税・住民税から控除される仕組みです。寄付をした地域の特産品・名産品が返礼品として貰える事から、近年注目が高まっています。

「ふるさと納税」は実はとっても簡単!夫の代わりに妻が手続きするのもOK!私も2019年から自衛官である夫名義で「ふるさと納税」を始めました!
なんだか難しそうに感じますが、実際にやってみるとネットでポチって、送られてきた書類を指示どおり記入して、そのまま返送するだけです。
そこでこの記事では、自衛官本人や自衛官の妻に向けて「ふるさと納税のやり方」についてご紹介していきます!
- 今年一時的に年収が上がった人
- 逆に来年は年収が大幅に減ることが分かってる人
来年は、手取りが減る可能性があるので「ふるさと納税」をしてしっかり対策をとりましょう。
この記事を読めば、今年こそ「ふるさと納税」デビューができますよ!
自衛官が「ふるさと納税」するとどうなる?

そもそも自衛官でも「ふるさと納税」は利用できるの?と疑問に思ってる人がいるかもしれません。
「ふるさと納税」は寄付であり副業ではありません。
なので、自衛官だろうと公務員だろうとサラリーマンであろうと、誰でも関係なく「ふるさと納税」をすることができるのです。
もちろん、営内暮らしの自衛官であっても、自衛官の妻でも「ふるさと納税」をすることは可能です。

私も自衛官の夫がいますが、夫名義で私が寄付先や返礼品を選んでます。返礼品を自宅以外の場所へ送ることも可能ですよ!
では、ふるさと納税をすると自衛官にはどんなメリット・デメリットがあるのかお伝えします。
自衛官が「ふるさと納税」をするメリット

メリット1:返礼品が貰える
「ふるさと納税」をすると寄付をした自治体からお礼の品がもらえます。これが返礼品です。
- お米やお肉などの食料品
- 家具や家電製品
- 洗剤やオムツなどの日用品
- アウトドアグッズ
- 旅行券やギフト券…etc
などなど、その地方の特産品を返礼品として用意している自治体が多いです。
多種多様な返礼品があるので、複数の自治体に寄付をして、日々の食費や日用品の節約として活用することも可能ですよ!

我が家も食料・日用品をメインに返礼品を選んでいます。おかげで2020年は半年間お米を買わずに済みました。
メリット2:来年度の住民税が安くなる
「ふるさと納税」で寄付した金額は、自己負担2000円分を除いて全額控除になります。
控除される金額は年収や家族構成などによって上限があるのですが…
- 30歳自衛官
- 妻専業主婦
- 子供1人(3歳)
- 年収450万円
という条件であれば、目安として控除上限金額は46,000円となります。
つまり、46,000円を「ふるさと納税」で寄付すれば、2000円の自己負担金額を引いた44,000円が来年度の住民税から控除されることになります。

考え方としては住民税の前払いみたいな物ですが、手元に返礼品が残ることを考えたら「お得!」というわけですね。
自衛官が「ふるさと納税」をするデメリット

デメリット1:確定申告が必要になる場合もある
「ふるさと納税で寄付した自治体が6つ以上」になると、自分で確定申告をしなければいけません。
ですが、「ふるさと納税で寄付した自治体が5つ以下」の場合は、ワンストップ特例制度という書類のやり取りだけで、確定申告をせずとも翌年の住民税が控除されます。

我が家のように、持ち家無し、医療費控除をしないという家庭なら、書類提出するだけの「ワンストップ特例制度」を使いましょう。
デメリット2:自己負担2,000円は必ずかかる
寄附金の額にかかわらず、必ず2,000円は自己負担となります。
なお、寄付先の自治体の数が何個であろうと、自己負担額は2000円です。
5つの自治体に寄付したからと言って、2000円×5自治体=1万円にはなりませんので安心してください。
デメリット3: 寄付金は前払い
「ふるさと納税」は自己負担額2,000円を除いた寄付金の全額が控除されますが、実際に控除されるのは来年の6月頃です。つまり寄付金は一時的に全額自己負担となります。
なので、いざというとき「あ!支払いができない」とならないように、ボーナス支給日の後に寄付をしたり、カード払いで引き落とし時期をずらすなどして工夫しましょう。

ちなみに我が家は毎月赤字家計のボーナス補填タイプなので、基本的にカード払いをしています。ポイントも溜まるので一石二鳥です。
【実例】ふるさと納税で住民税はいくら安くなった?

実際に2019年に「ふるさと納税」をしたので、2020年に自衛官の夫の住民税がいくら安くなったのかご紹介します。

約69,000円の住民税が控除されていました。
月々にして約5,750円です。
ちなみに前年の住民税は年額28万くらいだったのですが、今年の住民税は年額24万円ほどでした。
昨年と比べると約4万円も住民税が低くなっていました!
昨年よりも年収が上がってるのに住民税が低くなったのは嬉しいです!

「ふるさと納税」で税金の前払いをしただけですが、返礼品で本来買うはずだったものを買わずに済んだと考えるとお得ですよね!
返礼品で家計負担も軽減!
返礼品は色々あるのですが、嗜好品だけでなく生活必需品も選ぶことができます。
例えば我が家では、半年分のお米を返礼品で賄いました。
毎月のお米代は約2500円ですが、6か月分となると合計15,000円にもなります。
15,000円分の米がタダになったようなモンなので、家計的にもかなり嬉しいです。

自己負担額2000円を除いても、13,000円は得したことになります!
他にも、夫が好きな炭酸水をケース単位で貰ったり、義実家へのお土産としてカニや肉も返礼品として貰いました。
義実家へ少し良い顔をしたいときにも返礼品は使えるので、妻側から見たらお財布的にも気持ち的にも満足できる制度です(笑)
ちなみに年収が高い人ほど寄付金の上限も高くなるので、より多くの返礼品を手元に残すことができてお得になります。
このことから、 「ふるさと納税は金持ちの為の制度」と言われています。
意外と簡単!「ふるさと納税」のやり方・手続き【3ステップ】
「ふるさと納税」は簡単3ステップで行うことができます。

分かりやすく言うなら、ネットでポチって、送られてきた書類にサインして、期限までに返送するだけです!
普通にネット通販をするのと同じ感覚で出来ますよ!

STEP①控除上限額を調べる
「ふるさと納税」では人それぞれ、年収や家族構成によって控除限度額が変わります。
つまり、「いくらまで寄付できるのか」が変わってくるのです。

控除額シミュレーションというものを使えば、いくらまで寄付できて、どれくらい住民税が安くなるのか簡単に計算できますよ!

こんな感じで入力するだけです!


もし今年の「源泉徴収票」があれば、書かれている数字をそのまま打ち込むだけでOK!
「源泉徴収票」が手元になくても、給料明細や住民税通知書があれば目安金額を計算できます。
STEP②気に入った返礼品を選んで自治体に寄付をする

返礼品は自治体によって色々!
米、野菜、肉、魚介、果物をはじめ、家電や特産品などはもちろん、地域の施設の優待券・宿泊券なども返礼品として用意している自治体もあります!

自分が欲しい返礼品を選んで寄付先を決めるのがオススメです!
また「ふるさと納税」を行っているサイトはいくつかありますが、還元率の高さで言えば「楽天ふるさと納税」がダントツ1番です!
楽天市場内で開催される様々なイベントやキャンペーンを組み合わせると、最大44%のポイント還元になります。
例えば、5万円の寄付をして最大44%のポイント還元を受けた場合、22,000円分のポイントが貰える事になります。
「ふるさと納税」は 自己負担額2000円となっていますが、楽天で2000円以上のポイントを貰えれば、自己負担金もカバーできてしまいます!

ちなみに楽天では、楽天カード払いでポイント5倍や、買いまわりでポイント10倍といったキャンペーンをやっているので、その時を狙って申し込むのがお得です!
STEP③控除手続きをする

申し込みをしたら「ふるさと納税」の控除手続きをします。
寄付金控除の申請には「ワンストップ特例制度」と「確定申告」2つの方法があります。
職場で年末調整をする自衛官は「ワンストップ特例制度」を選びましょう。
ほとんどの自治体が必要書類を送ってくれるので、それを記入して返送すればいいだけです。
- 手順1自治体に寄付をする(5自治体まで)
「楽天ふるさと納税」「さとふる」「ふるなび」といったサイトや、自治体の公式サイトから直接寄付することもできます。
- 手順2自治体に申請書と必要書類を送る
自治体が「ワンストップ特例制度」に必要な申請書と記入見本を送付してくれるので、それに従って記入し、マイナンバーカード等の身分証の写しを添付して返送します。
- 手順3自治体から申告受付書を受け取る
自治体から「ワンストップ特例制度」を受け付けた事を示す書類が送られてきます。来年6月頃まで大切に保管しておきましょう。
- 手順4住民税が控除される
来年6月頃にその年の納税額を知らせる「住民税決定通知書」が送られてきます。寄付金分がちゃんと控除されているか確認できればOKです。
「ワンストップ特例制度」を使えば、難しい手続き一切なしで税金控除を申請できます。
申請書に書く内容もとっても簡単。
住所・氏名・電話番号・個人番号に、併せてマイナンバーカード等の写しを一緒に封筒に入れて返送するだけでOK!
これで「ふるさと納税」で来年度の住民税が控除されますよ。

ほとんどの自衛官なら「ワンストップ特例制度」が使えます!夫の代わりに妻が申請書類を書いて出してもOK!
確定申告が必要な自衛官の場合
寄付した自治体が6つ以上になったり、ワンストップ特例制度の申請書を出し忘れたり、その他の理由で確定申告が必要な場合は、「寄附金受領証明書」が必要になります。
自治体から送られてくるので、確定申告まで大切に保管しておきましょう。
自衛官が「ふるさと納税」をするときの注意点

寄付の申し込み期限は12月31日まで、申請書類の送付は翌年1月10日まで
「ふるさと納税」の申し込み期限は、毎年12月31日までです。
それを過ぎてしまうと、翌々度分の税金控除対象になってしまいます。
また「ワンストップ特例制度」を利用する場合は、申請書類の提出は1月10日までとなっています。
あまり年末ギリギリに申し込んでしまうと、自治体からワンストップ特例の書類が届くのが遅れて、1月10日の提出期限に間に合わなくなることもあります。
もし期限を過ぎた場合は、自分で確定申告をすることになるので注意してください。
6つ以上の自治体への寄付するなら確定申告の必要あり
年間の寄付先が6自治体以上になると、年末調整をする自衛官でも確定申告が必要になります。
「ワンストップ特例制度」を利用するなら寄付先が5つを超えないよう気を付けましょう。
例えば6回寄付をしても、自治体Aに2回、自治体Bに1回、自治体Cに1回、自治体Dに1回なら、 寄付先は5つとみなされるので確定申告の必要はありません。

私も試しに一回申し込んだ返礼品が気に入って、同じ自治体に2回申し込んだことがありました。
控除限度額を超えると自己負担になる
控除上限額を超えた金額を寄付したときは、普通に善意で「寄付」するのと同じ扱いになるので、特に税金が控除されることはありません。
控除限度額を最初からしっかり計算して、控除額を超えないように寄付をするのがポイントです。
申し込み名義が違うと住民税は控除されない
例えば、我が家のように夫が自衛官で妻が代わりに「ふるさと納税」をするとします。
その場合は、夫名義で申し込みする必要があります。
もし妻の名前で申し込んでしまうと、妻が寄付をしたことになるので、夫の住民税は控除されません。
申込者の住所・氏名・電話番号・カード名義は、かならず自衛官である本人名義で行いましょう。

ちなみに返礼品の送り先は変更OK!営内暮らしの自衛官なら実家に送ったり、下宿先に送ったりすることも可能です。
転勤で引越をした場合は届け出が必要
もし、ワンストップ申請後に転勤で引越をして住所が変わった場合は、「申告特例申請事項の変更届」 が必要になります。詳細はコチラ
ワンストップ申請前に転勤で引越をして住所が変わった場合は、寄付した自治体に問い合わせをしてください。

転勤族の自衛官でも安心して「ふるさと納税」ができますよ!
こんな自衛官は「ふるさと納税」をすべし!

「ふるさと納税」は、寄付金の分だけ来年度の住民税が控除される仕組みです。
来年度の住民税というのは「今年の年収」で決まります!
つまり、今年に限って年収が大幅に上がった人は、来年の住民税が高くなるというわけです。

来年も同じくらいの年収なら問題ありませんが、そうでない場合は手取りがグッと減ってしまう可能性もあります!
特に今年に入って「手当の加算」が大幅に上がった人は要注意です!
今年のうちに「ふるさと納税」をして、来年の手取りが減るのを防ぎましょう。
では、具体的にどんな人が当てはまるのか紹介していきます!
災害派遣や海外派遣などで年収が一時的に上がった人
長期の災害派遣や海外派遣などで、手当てが支給されて年収が一時的に上がった場合は、来年度の所得税・住民税も高くなります!
来年になると、月収が去年よりも低いのに、税金が去年よりも高くて手取りが減るという現象が起きてしまいます。
ぜひ今年のうちに「ふるさと納税」をして、来年度の手取りを減らさないようにしましょう。
海上自衛官で来年は船から降りる事が決まっている人
海上勤務をしている自衛官は、船から降りると手当が大幅に減ってしまいます。
- 来年は船を降りることが決まっている
- 今年、途中で船を降りた
そんな人は、来年の月収は減るのに税金が高いために、手取りが減る可能性があります。
少しでも手取りが減るのを防ぎたいなら「ふるさと納税」をしておきましょう。
転勤して地域手当や広域異動手当が付いた人
転勤で引越しをした人は、地域手当や広域手当が付いた人もいるでしょう。すると来年度の所得税・住民税も上がります!
今年から手当がついて手取りが増えたと喜んでいても、来年は税金が上がるので手取りは減ります。
無駄に税金で持っていかれるよりなら、税金の前払いをして手元に返礼品を残した方が断然お得です!
「ふるさと納税」では食料品や日用品も返礼品で選べます。うまく使えば1年分のお米を返礼品で賄うことも可能です!
結婚や出産で扶養人数が増えた人
結婚して奥さんを扶養に入れていたり、子供が増えた場合は「扶養手当」がつくようになります。
ボーナスを始め様々な手当の計算には「扶養手当」が組み込まれています。つまり年収が上がるので来年度の税金も上がります。
無駄に税金でお金を持っていかれるのは惜しいですよね。
「ふるさと納税」の返礼品では、赤ちゃんのオムツやベビー用品も選べます。奥さんや子供も大喜びですよ!

「ふるさと納税」は税金の前払いみたいなものですが、ただ税金を払うよりだったら、手元に返礼品が残ったほうが良いですよね!
自衛官の為の「ふるさと納税」Q&A

源泉徴収票が手元にない場合どうやって控除限度額を計算したらいい?
今年の給料明細からでも大体の年収が計算できます。その金額をシュミレーターに入力して、目安の控除限度額を計算してください。
もし昨年とくらべて大きな年収変化がないのであれば、昨年度の源泉徴収票を基に計算しても大体の目安が割り出されます。
もしくは、現在お住まいの自治体から送られてくる「住民税決定通知」を参考にシュミレーターに入力して計算してください。
営内暮らしだけど返礼品を違う場所に遅れますか?
返礼品は、自分の住所とは別の場所へ送ることも可能です。
例えば楽天ふるさと納税では、申し込みの際に送り先を指定する事ができます。
- 営内暮らしをしていて返礼品を実家に送るのもOK。
- 週末同棲している彼女の家へ送るのもOK。
- もちろん営内へ送るのもOK。
ただし、「ふるさと納税」を申し込む際は、必ず税金控除を受ける人の名義で行ってください。
夫が単身赴任中ですが、妻が代わりに「ふるさと納税」できますか?
夫の代わりに妻が「ふるさと納税」を申し込んでもOK。
ただし、申し込む際には、夫の名義、夫名義のカード、夫の住民票の所在地 、夫の電話番号で行ってください。
税金控除の申請には、夫の個人番号やマイナンバーカード等の写しが必要となるので、予め夫から聞くなりコピーを取っておくなりしておいてください。

何か分からないことがあれば、大抵は「ふるさと納税」サイトに対処法が記載されているので大丈夫です。
まとめ:自衛官でもふるさと納税は簡単にできる!

「ふるさと納税」ってなんだか難しそうですよね。
でも実際にやってみると、ネットでポチって、送られてきた書類を指示どおり記入して、そのまま返送するだけです。

これで返礼品が届いて、来年の住民税も安くなります!
では最後にもう一度、自衛官の「ふるさと納税」についてまとめてみます。

年末調整を行うほとんどの自衛官は「ワンストップ特例制度」を使えるので手続きも楽ちんです。
まずは、いくら「ふるさと納税」に寄付できるのか、控除限度額を調べる必要があります。
限度額はシミュレーションに家族構成や年収を入力すれば算出可能です。
そして、その上限のギリギリのラインで寄付をするようにするのがポイントですよ。