自衛隊の彼と結婚をすると、結婚式をしたり、新婚旅行に行ったりと、何かと時間が必要です。
一般的な民間企業なら、結婚式や新婚旅行の為に休暇を申請できますよね?
「じゃぁ、自衛隊でも同じように休みを申請できるの?」
そこのところが気になる女性は多いと思います。
私も自衛官の夫と結婚したときは、特別休暇を使って新婚旅行へいきました!
今回は、自衛官と結婚する女性に向けて以下の2点をお伝えしていきます。
- 結婚に関する特別休暇について
- 新婚旅行に行く際の注意点
事前に上手く計画すれば、結婚式も新婚旅行も思いのままです!
自衛隊の結婚に関する特別休暇について
あまり知られていませんが、実は自衛官は結婚すると「結婚休暇」という特別休暇を申請することができるのです。
職員が結婚する場合の特別休暇 (自衛隊法施行規則第49条第1項第3号)
自衛隊法施行規則
職員が結婚する場合に、結婚式、旅行その他の結婚に伴い必要と認め られる行事などのため、連続する5日の範囲内で取得できる特別休暇
ざっくり説明すると、自衛官が結婚する時は申請してくれれば連続5日間の休みをあげますよ、ということです。
ちなみ、事実上の婚姻 (いわゆる内縁、事実婚)や、再婚した場合もこの休暇は申請できます。
ただ、結婚休暇には取得条件もあるので良く確認しておきましょう。
結婚休暇はいつから貰えるの?
結婚休暇を取得できるのは、次のような条件になります。
結婚の日の5日前の日から、当該結婚の日後1月を経過する日までの間
引用元:自衛官の勤務時間及び休暇に関する訓令
「結婚の日」を基準にして、およそ1カ月間の間に取得すればOKってわけです。
そこで重要なポイントは 『結婚の日』がいつを指すのかです。
実は、上記2つのどちらかを自由に選択できます。
入籍日と結婚式を同時に行う人もいますが、近年では先に入籍してから後日結婚式を挙げるケースも増えてきましたよね。
なので、どちらを「結婚の日」とするかは、当人たちの自由になります。
私も入籍日から2か月後に結婚式を挙げました
具体例1
例えば4月1日に入籍して、5月1日に結婚式を挙げた場合。
この時「結婚の日」を結婚式を行う5月1日と決めたら、結婚休暇は4月26日~6月1日の間で取得できる事になります。
具体例2
例えば4月1日に入籍して、同時に結婚式を挙げた場合。
この時は「結婚の日」が4月1日になるので、結婚休暇は3月27日~5月1日の間で取得できる事になります。
結婚休暇を取得する際の注意点
結婚休暇は5日間のお休みを貰える事になっています。
ただ、ここで注意して欲しいことがあります。
休暇は日にちを分けて取得することはできない
結婚休暇は「連続5日間」となっているので、日にちを分けて取得することはできません。
1度結婚休暇を取得すると、必ず連続5日間の休暇を取得することになります。
ちなみに、連続5日間の中には土・日・祝などの休日も含まれます。
だから、土日や連休を挟んで休暇を取得すると、ちょっと損かもしれません。
入籍日や結婚式の日じゃなくても取得できる
結婚休暇というと、結婚式や入籍日に取らなきゃいけないと思うかもしれませんが、その日に指定して取らなくても大丈夫です。
「結婚の日」から約1カ月の期間内に取得すればいいので、わざと入籍日や結婚式をズラして取得する事もできます。
結婚式で休暇を使うか?新婚旅行で休暇を使うか?
それは夫婦で話し合って決めてください。
個人的に一番良いと思うのが、土日で結婚式を挙げて、次の月~金まで結婚休暇を取得する事です。
具体例1
- 土曜日:結婚式
- 日曜日:お休み
- 月曜日~金曜日:結婚休暇
- 土曜日:お休み
- 日曜日:お休み
合計9日間のお休みとなるので、結婚式も新婚旅行もゆったり楽しめます。
ちなみにコレは確実に実現するかどうかは、部隊の忙しさや夫の立場にもよります。
結婚式と新婚旅行の間が1ヶ月以上空く場合は要注意!
結婚式から1か月以上先の新婚旅行に結婚休暇は使えない
結婚休暇は「結婚の日の5日前から1ヶ月後の範囲内でしか取得することができない」とお伝えしましたよね?
なので、結婚式と新婚旅行の日程がどうしても合わせられず、結婚式から1ヶ月以上後に新婚旅行に行く場合は結婚休暇は使えません。
特に仕事が忙しい幹部自衛官の場合は、結婚式と新婚旅行は時期をずらしていくことも多いそうです。
知り合いの幹部自衛官も、夏の長期休暇で新婚旅行に行ってました。
自衛隊の特別休暇についてはコチラの記事で詳しく紹介しています。
海外へ新婚旅行へ行くなら海外渡航申請も忘れずに!
せっかくの新婚旅行ですから海外へ行きたいと考える人もいるはずです。
ですが、自衛官は好き勝手に自由なタイミングで海外に行くことができません。
自衛官が海外旅行に行くには「海外渡航申請」というものが必要になります。
渡航申請に必要な情報は最低でも4つ。
- 渡航先地域及び宿泊先詳細(宿泊先名・住所・電話番号など)
- 移動手段
- 同行者情報
- 現地での行動予定
特に、現地での行動はこまかく申請しなければならないようで、実際に申請した隊員は口を揃えて「面倒くさい」と言うほどです。
しかし、申請をしないで旅行に行ったのがバレてしまうと、懲戒処分など厳しい処罰を与えられます。
どんなに面倒でも、申請は必ず必要です。
また、 自衛官は海外旅行で行けない地域などもあります。
新婚旅行で海外へ行こうと思っている人は、コチラの記事には一度目を通しておいてください。
結婚休暇の取得のコツは事前に相談すること
ここまで自衛隊の結婚休暇について説明してきましたが、必ずしも希望通りに結婚休暇が取得できるわけではありません。
結婚休暇という制度はあるけど、その前に現場の仕事状況が優先されることを頭に入れておいてください。
例えば、演習の真っただ中に結婚休暇を取るわけには行けませんよね?
同じように海上自衛官なら出港中に結婚休暇は取れません。
また、夫がもしも教育関係の職務(教官・助教とか)についていた場合、休暇を取って穴をあけると教育業務に支障が出る場合もあります。
入校中なら全体のスケジュールが事細かに決まっているので、1人だけ休暇を取るわけにもいきません。
この辺は職場の上司と良く相談しておくよう夫にお願いしておきましょう。
まとめ
自衛隊の結婚休暇についてお伝えしてきましたが、なんとなくイメージは掴めたでしょうか?
- 「結婚の日」を基準に約1カ月の間に取得できる
- 「結婚の日」は、入籍日・結婚式の日どちらでもOK
- 休暇日数は連続した5日間
結婚に関する特別休暇については、意外と夫となる自衛官本人も良く分かってないことが多いです。
「こんなはずじゃなかった」とガッカリしないよう、妻となる女性も事前に覚えておくと良いですよ。
そして、部隊の都合や自衛官本人の職場での立場によって、希望通りに取得出来るか出来ないかが変わってきます。
結婚休暇をちゃんと取得したい人は
- 結婚休暇の制度をしっかりと理解する
- 部隊のスケジュールを把握する
- 予め所属部隊長に休暇期間を相談する
上記のことを結婚前に夫婦で良く話し合いましょう。
特に海外で挙式をあげようとしている人は、申請書の関係で早めに部隊へ相談するのが大切です。
男性は女性よりも結婚式に関する関心が低いので、妻側の思うように動いてはくれないかもしれません。
それでも早めに休暇の存在を彼氏・旦那さんに知ってもらうことで、少しでも理想の結婚式・新婚旅行に近づけることができますよ。
上手に結婚休暇をつかって、一生の思い出になる結婚式&新婚旅行を叶えましょう!