「SNSで自衛官彼氏の勤務スケジュールを投稿している人がいたけど、大丈夫なの?」
…などなど、自衛隊関係の話題をSNSで投稿することについて心配になっていませんか?
実は自衛官の彼女や家族でもSNSでそのことを投稿する場合には、気をつけなければならないポイントがあります。
何気ない彼との日常を呟いたつもりでも、それが大事件に発生することもあるんですよ。
そうならない為にも、この記事で次の点について知っていただけたらと思います。
- SNSに投稿するときに気を付けたい3つ注意事項
- 具体的なNG投稿内容
この記事を見れば、安心して自衛官の彼や夫との話をSNSで投稿できるようになりますよ!
鍵垢にしてれば何でも投稿しても大丈夫!というわけにもいかないので、十分注意が必要ですよ。
そもそも自衛官ってツイッターやFacebookなどSNSは禁止されてるの?
そもそも、自衛官ってSNSの使用を禁止されているか?というと…
ツイッター、Facebook、Instagramなど、どんなSNSも使用することができます。
でも、自衛官がSNSを使用する際には、「個人情報」を隠して使用している場合がほとんどです。
これは、個人を特定されることを避ける為や、部隊の行動を外部に漏らさない為という目的があります。
彼氏のSNSのアカウントをフォローしたり、仲の良い友人・知人に見せるのは大丈夫ですか?
それは大丈夫ですよ!でも彼氏へのリプは気を付けましょう。書いちゃいけないこともあったりします。
具体的に言うと、どんな事を書いてあったらダメですか?
これは自衛官本人・彼女や家族も気を付けることは一緒なので、その辺を次の項目で詳しく勉強していきましょう。
自衛官彼女がSNSに投稿するときに気を付けるべき3項目
自衛官である彼や夫はSNSに関する教育を受けていても、彼女や奥さんはなかなかそんな機会がありません。
特にSNSは全世界どこからでも見ることができます。
自衛隊の情報は少しデリケートなものが多いので、自衛官と付き合う彼女・家族としても投稿内容には最新の注意を払ったほうがよいですね。
スクショでも撮られればずっと残りますから、鍵垢だから安心というわけではありません。
では、私たちはどんなことに気をつけて投稿すればよいのか、気をつけるべきなのは次の3つです。
- 個人が特定されるような投稿をしない
- 彼氏や夫の「行動予定」を投稿しない
- 彼氏や夫の仕事内容をむやみに投稿しない
どういうことか、一つずつ説明していきますね。
① 個人が特定されるような投稿をしない
一番大切なことは、彼氏の名前や所属部隊・仕事内容をSNSで投稿しないことです。
例えば「彼氏は〇〇部隊で〇〇に乗っていて」など、個人が特定できるものは絶対に書いてはダメ。
聞いた話では、SNSで見た自衛官の個人情報を特定して、悪戯で駐屯地に電話をかけるという嫌がらせもあったそうです。
では、具体的にどんな投稿がNGかというと…
- 本名
- 所属部隊
- 階級
- 駐屯地名・基地名
などです。
本名は当然として、「所属部隊もダメなの?」と思われたかもしれません。
「彼氏は普通科」ってツイッターで投稿したことあるんだけどダメなの?
それ単体では個人は特定しにくいかもしれませんが、過去の投稿内容から「〇県に住んでる」「デートで近くの〇〇へ行った」等の内容から、彼の駐屯地名や所属部隊が他人に推測されてしまう可能性もあります。
でも、鍵垢にして投稿してるから平気だよね?
鍵垢でも他人に情報を晒していることには変わりありません。ちなみに鍵垢でも読める方法はたくさんあります。自分だけが鍵垢では意味ありません。
彼の制服や迷彩姿を不用意に投稿するのも注意!
自衛隊の制服姿や戦闘服姿(迷彩服)は、普段とは違って素敵に見えるので、どうしてもSNSにアップしたくなりますよね。
そんな時は、彼の名前・部隊章・階級章が写っている写真はなるべく投稿しないようにしましょう。
制服や戦闘服には「襟元」に個人を特定する物がたくさんついています。
特に彼氏から送られてきた制服姿を「そのままSNSにアップ」しちゃったりしたらダメですよ。
写真加工アプリなどでボカすなり塗りつぶすなりして、隠してからアップしましょう。
② 彼氏や夫の「行動予定」を投稿しない
彼や旦那さんが、演習・出港・入校などで、長期間帰ってこないなど寂しい気持ちになるのはわかります。
でも「今日から〇〇日まで□□に行って、帰ってくるのは▲▲日だって!」など、相手の行動予定を投稿するのはやめましょう。
例えばこんな投稿はNGです。
これで勤務のシフトを推測されたり、部隊が今どんなことをしているか、分かる人には分かってしまいます。
自衛隊の行動予定は「国防」に係わるので、たとえ夫や彼氏から教えてもらったとしても安易にSNSで投稿してはいけません。
これ、結構ツイッターとかでやらかしてる人が多いので注意ですよ!
特に注意したいのは現在進行形の内容
特に現在進行形の事を投稿するのは要注意です。
- 「今〇〇って所で訓練してるんだって」
- 「彼氏さん(艦の名前)に乗ってるからスマホ繋がらない」
- 「今日は〇〇に寄港して仲間と飲み会なんだって」
とか、うっかり投稿しないように気を付けましょう。
③ 彼氏や夫の仕事内容をむやみに投稿しない
彼や夫との普段の会話の中で、仕事の話になることもあると思います。
いつもどんな仕事してるんだろ?そう思って訪ねる事もありますよね?
たぶん相手が彼女や妻なら、本人から分かりやすいように説明してもらえると思います。
「わ~、私の彼氏ってこんな仕事してるんだ!すごい!SNSで投稿しよ!」…というのは、ちょっと待ってくださいね!
もしかしたら、その内容の中に個人が特定される情報が入ってるかもしれません。
「いつも山で穴掘ってる」はセーフですか?
…まぁ、それくらいは良く使われるジョークなのでセーフでしょうね。
【具体例】SNSで自衛官の彼氏について書くのはどこまでOK?NG?
彼が自衛官でも、あなたにとっては大切な彼氏です。
自分のSNSに彼との日常や彼のかっこいい姿を載せて「みんなに見てほしい」というのはよく分かります。
自衛官彼氏の素敵な所をSNSに書くこと自体は、個人の自由なのでOKです。
では、具体的にどういった投稿がOKで、どういう内容がNGなのかお伝えしていきます。
【OK】彼氏とのデート内容や二人で一緒に移った写真の投稿
- 「彼氏と〇〇へ遊びにいきました」
- 「お揃いの指輪だよ~(彼氏と一緒の写真投稿)」
- 「今夜は自衛隊仲間と飲み会だそうです~、寂しい!」
と、このくらいの日常的なことならSNSに投稿しても全然大丈夫です。
彼がどこの自衛隊に所属して何をしている人なのか、分からないようになっていれば大丈夫。
【NG】彼氏から送って貰った写真や彼の行動予定を投稿
- 「自衛隊の部屋の中の写真送ってもらったー(写真付き)」
- 「〇月から〇〇駐屯地に転勤だって~」
- 「今度から〇〇の教育を受ける為に〇〇県に数か月行くことになりました。寂しい~」
…これはちょっとグレーというか、危ない要素も含まれてるのでNGですね。
彼が自衛隊の中で同期と楽しく過ごしている写真を送ってくれたり、次にどこに何をしに行くのか教えてくれることもあるでしょう。
でも、その内容をそのままSNSに投稿するのは危険です。
特に、自衛隊の部屋の中(営内)の写真は、個人特定に繋がる恐れがあります。
もし彼から自衛隊内の写真や行動予定を教えてもらったとしても、投稿しない方が無難ですね。
SNS上のトラブルから自衛隊にクレームが来ることも…
彼の名前や部隊名が推測される投稿したことがきっかけで、その部隊にクレームが入ることもあるそうです。
そちらの〇〇部隊の〇〇さんという方が、ネット上でこんな投稿してるんですけど、自衛官としてどうなんですか?
…なんて、いわれのない非難を受けることもあるそうです。
彼の本名や部隊名が分かってしまう投稿は、個人を特定されてしまう可能性が高いです。投稿前に一度「これは大丈夫かな?」と考えてみましょうね。
これは守秘義務というよりも、ネット上の「正義マン」からの攻撃を受けないための自衛策でもあります。
また、転勤先の情報や入校スケジュールをSNSで投稿するのも危険です。
内容によっては「どの駐屯地の誰のことか」というのが推測されてしまうかもしれません。
個人が特定されてしまうと、過去の投稿から人に知られたくない事や、些細な出来事も取り上げられてしまう事もあるので気を付けましょう。
彼女の投稿がきっかけで彼氏が処罰されることもある
彼女がうっかり投稿してしまった内容で、彼が処罰されてしまうことも実際にあります。
例えば、海上自衛官の彼氏がいる彼女がSNSに
という投稿をしたとします。
この時、彼女のSNSが誰からも見える「公開アカウント」で、過去の投稿に1つでも彼の乗っている艦の名前や艦番号が載っていた場合はアウト。
あなたの彼が勤務している艦の訓練情報は、すべて外部に漏れてしまっているも同然です。
この投稿が誰かの目に留まり通報されてしまうと、「部外者に情報を漏らした」として彼が処分を受ける事もあります。
彼氏の勤務表をSNSに投稿すると処分対象に
質問箱からの相談で「自衛官彼氏の勤務表をSNS投稿してた人がいるんですが…」という投稿がありました。
もちろん絶対にやってはいけません。
この件について防衛省の中の人からのメッセージを頂いたのですが、
「間違いなく彼氏が処分」されるそうです。
自衛官は一度でも処分を受けると、その後の自衛隊人生に大きく影響します。
昇任が遅れたり、場合によっては退職することもあるので気をつけましょう。
SNSでは位置情報の設定にも注意しよう
また、SNSで写真や動画を投稿するときは、位置情報の設定なども注意しておきたいですね。
過去には、海上自衛隊の艦長さんがSNSに飲食店の写真を投稿しただけで、処分された事例があります。
位置情報をオンにしたままだったので、寄港地の情報がわかってしまい「護衛艦の位置情報がバレバレだ!」という事でした。(※詳しい記事はコチラ)
最低でも覚えて欲しいNG投稿
- 彼の個人が特定される内容
- 彼の訓練や演習の日程・内容
この2つだけは絶対に投稿しないように心に留めておきましょう。
本来は、防衛省や各基地・駐屯地が公式に公開しているもの以外は、家族であっても予定を外に漏らしてはいけない決まりになっています。
もし彼がスケジュールを教えてくれたのなら、それはあなたを不安にさせないためであって、SNSに投稿させるためではありません。
投稿前に「これは大丈夫かな?」と良く考えましょう。
個人が特定されない範囲であれば「明日からいなくなる」くらいの投稿はセーフです。
自衛官がSNS関係で処分を受けてしまう理由
そもそもなぜSNSのトラブルで処分を受ける事になるのか?疑問に思う人がいるかもしれませんね。
一般的な人ならSNS上でトラブルがあっても、会社から処分を受けるなんて滅多にないですよね。
「自衛隊員倫理規程」を破ると処分の対象になる
実は自衛官には「自衛隊員倫理規程」という物を守る必要があるんです。
【自衛隊員倫理規程とは】
1、自衛隊員は、常に公正な職務の執行に当たらなければならない。
2、自衛隊員は、職務や地位を利用し私的利益を得てはならない。
3、自衛隊員は、贈与等を受けとり国民の疑惑や不信を招くような行為をしはならない。
4、自衛隊員は、職務の遂行に当たっては身をもって責務の完遂に努めること。
5、自衛隊員は、職務に従事していない場合でも、自らの行動が公務の信用に影響を与えることを常に認識して行動しなければならない。
参照元:自衛隊員倫理規程
ようするに、「SNS上で炎上するような行動をとると、これらの規定に違反することになるので危険」というわけです。
ですが、別に炎上させちゃいけないってことはないです。
炎上されて「身元特定」されないように気を付けようね、っていうことですね。
SNSで個人名が明らかになった状態で炎上するような投稿をすると、あっという間に部隊に連絡が行きます。
自衛隊関係者はSNSで正義マンの標的になりやすい
また、SNS上などネットの世界には、いわゆる「正義マン」が存在します。
ツイートの中から「機密情報の漏洩だ」と思われる投稿が見つかってしまうと、執拗な批判攻撃を受ける可能性も高いです。
中には事情を知らない自衛官彼女のアカウントに粘着して、釣り仕上げることを目的に活動している人もいます。
幸せなカップルの投稿でも、自衛官というだけで目の敵にしてくる人はいます。
軽い気持ちで投稿したつもりが辛い思いをする事にもなりかねないので、投稿する前にもう一度内容を確認してみてくださいね。
特に給与や福利厚生関係なんかは、自衛隊法(国家公務員法)としてネット上でも一般公開されている情報が多いです。あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
まとめ:SNSは便利だけと注意が必要
誰でも簡単にSNSを利用することができるようになって、色々な情報を得られやすくなりましたよね。でも反面、自衛隊では訓練情報の漏洩などが深刻な問題になっています。
SNSのすべてがダメというわけではなく、「良いところ」「ダメなところ」をしっかりと見極めて賢く使いましょう!
最後にもう一度「SNSでの3つの注意点」をおさらいします。
これらは知識人が見れば一発で個人を特定することができます。
貴方のSNSがきっかけで彼氏に迷惑が掛からないよう、最新の注意を払っていきましょうね!