自衛官と結婚する場合、妻となる女性の身辺調査が行われると噂があります。
自衛隊の身辺調査って聞くと、なんだか少し怖いですよね。
一体どんな事を調べられるのか不安になると思います。
また、それによって
- 婚約が破断になったりしないか?
- 夫の出世に影響が出るのか?
この辺を非常に心配する女性が多いです。
私も結婚するとき自衛隊の方から何やら提出する書類をもらいました。
結論から先に言うと、結婚するときの身辺調査では婚約が破断になることはありません。
夫の出世についても、極々一部の自衛官にしか関係がないのでほとんど影響はありません。
というわけで、今回は自衛官の配偶者である「妻の身辺調査」について詳しく説明します!
自衛隊の身辺調査の内容について
自衛隊の「身辺調査」には大きく分けて二種類があります。
- 自衛官の思想関係(両親や兄弟・祖父母も)
- 自衛官本人の前科前歴(逮捕歴、前科、補導、非行事実)
などです。
この辺は入隊する際にしっかりと調べられるそうです。
とはいっても、結婚相手となる妻側の身辺調査の場合はそこまで細かく調査されません。
では、結婚すると妻はどんなことを調べられるのか?
次では自衛官の結婚相手に対する身辺調査の内容を紹介します。
自衛官と結婚すると調査される内容
妻側の家族構成
まずは基本的なことですが、妻側の家族構成を調べられます。
「調べられる」とは書きましたが、実は全て自己申告で書面に書くだけのもの。
身辺調査など堅苦しい言い方をしますが、実際はこの程度です。
書面に記載するのは妻の両親・兄弟・同居家族の名前などです。
また、家族の職業や就業場所も記載する必要があります。
でもすべて自己申告なので過敏になる必要はありません。
身辺調査対象は2親等までの親族
基本的には自衛隊に提出する書面には、自衛官本人から見て2等親までの親族を書きます。
※2親等がどの範囲なのかはコチラの図でご確認下さい。(クリックで拡大)
夫から見て、妻側の2親等親族となると該当する範囲は次の通りです。
- 妻の両親
- 妻の兄弟
- 妻の祖父母
なお、妻の兄弟の配偶者のことは書かなくても大丈夫です。
妻の兄弟の配偶者は親等外
妻の兄弟の配偶者も親族では?と思いますよね。
でも、上記の親等図を見ても分かる通り、自衛官本人から見て「妻の兄弟の配偶者」は親等外です。
なので結婚する際の身辺調査では、妻の兄弟の配偶者まで書く必要はありません。
私も結婚するときは、兄弟の配偶者の事は書きませんでした。
妻の経歴や身元によって夫の出世・昇進に影響がでる!?
身辺調査では、犯罪履歴の有無や政治団体等での活動の有無を調べていると言われています。
例えば妻やその身内が反自衛隊的な団体に属していた場合、夫の昇任などに影響すると噂があります。
私と結婚したせいで夫に迷惑がかかったらどうしよう!
その不安な気持ち、良く分かります。
では、妻の身元によって自衛官である夫の出世・昇進に影響がでるのかどうか?
この辺を詳しく解説していきたいと思います。
妻の身元が原因で自衛官人生に影響が出るケース
妻の身元が原因で夫の自衛官人生に影響が出るかどうかですが、次の2点に該当しない限りは気にしなくて大丈夫です。
- 夫が機密情報を扱う部署にいる(または希望している)
- 夫が防大出身で外国の駐在武官や将官を希望している
夫となる人が一般自衛官だったり、幹部自衛官でも海外コースを希望してない場合は、妻の身元が原因で出世に影響が出るということは無いと思ってください。
それにもし仮に上記のような特殊な仕事を希望しているとしたら、結婚する時点で女性の身元や経歴もしっかり考慮してるはずです。
なので、女性側が神経質になって考える必要なんてありません。
夫が機密部署を扱う部署の場合
もし夫が機密情報を扱う部署にいた場合や、将来的にその部署を希望している場合。
妻側の国籍によっては夫の自衛官人生に影響が出ることがあると言われています。
もし、妻側の名前や親族の名前が「外国」を連想させるものであれば、どの国か?くらいの確認はくるかもしれません。
「くるかもしれません」というのは、先ほども述べましたが基本的には「自己申告」です。
なので、外国籍だから「結婚の許可が出ない」という事はありません。
そもそも結婚するのに自衛隊の許可は必要ありません(笑)
夫が防大出身者の場合
特に防大出身の出世コースまっしぐらの自衛官であれば、将来かなり重要ポストに配属される可能性が高いです。
その場合、防衛駐在官になったり他国からの武官夫婦をもてなす関係上、配偶者の学歴や職歴、語学力なんかもチェックされるようです。
ですが、結婚する時点ではこういった調査はされないので安心してください。
夫が将来そういう役職に就くとなった際に、通常の身辺調査とは別に調査されるそうです。
その場合は、妻側の配偶者の兄弟についても調べられることがあるそうですよ。
【実例】防大出身自衛官がアメリカへ夫婦帯同でいったケース
私の知り合いの自衛官妻さんのケースをご紹介します。
旦那さんが防大出身者でアメリカへ行くことになり、家族帯同で渡米していきました。
その際の奥さんの経歴・職歴・語学力を本人から聞いた範囲で紹介すると…
- 短大卒
- 建築関係の仕事を2年
- 結婚と同時に専業主婦
- 妻本人は英語は喋れず
といった感じでした。
そこまで高学歴というわけではないですし、語学力もずば抜けて凄いというわけではありません。
それでも夫は順調に出世コースを走っているようですよ。
それに今は良い英語スクールが沢山あるので、本気を出せば結婚後からでも英語を勉強して将来に備えることもできます。
妻側に宗教・借金・前歴があると夫に影響はある?
では、妻や妻側の親族に前歴などがあったりした場合、自衛官の夫に影響がでるのかどうか?こちらを解説します。
このページに来た方は
- 「自衛隊 身辺調査 宗教」
- 「自衛隊 前歴」
とかで検索してきた方もいるでしょう。
結婚前になって色々な情報を集めて頭が混乱しているかもしれません。
大事なことなのでもう一回言いますけど…
結婚時の妻の身辺調査は家族構成と勤務先のみです
妻側の宗教・借金・前歴は自衛隊では調べようがない
結婚相手の女性の「宗教」「借金」「逮捕歴や前歴」などは、自衛隊側では調べようがありません。
(もしすべての隊員の妻のことを調べようものなら、莫大なお金と手間がかかります)
特に「逮捕歴や前歴」などは、第3者が調べることはできないようになっています。
過去に何かしらの前科がある女性でも、夫や自衛隊側が把握してないのなら、自分から言わない限りはバレません。
ただ、前歴を隠して結婚して夫にバレたとき、夫がどういう行動に出るかは分かりません…。
なので、結婚するときはなるべく正直に話した方が良いですよ。
それができないなら、秘密を墓場まで持っていく覚悟で結婚することです。
まとめ
自衛官も人の子、誰でも自由に結婚相手を選べます。
結婚するときの身辺調査で分かるのは、妻側の家族の名前と勤務先のみです。
仮に妻に犯罪歴があろうが、身内に反・自衛隊的な政治団体が関係していようが、法律上は誰とも結婚できます。
万が一妻の身元が原因で夫の自衛官人生に影響が出たとしても、一部の職種やポストに就けなくなるだけです。
階級の昇任が遅れたとしても、妻の経歴の問題ではなく夫の実力の問題です。
そもそも、そういった出世を望んでる人なら、結婚相手を選ぶ時点で女性の身辺調査はしていると思います。
それに結婚時は何も問題がなくても、長い結婚生活の中で夫や妻・身内に何かしらのトラブルが起きないとも限りません。
結婚する時点では夫が将来どこまで出世するかは誰にも分かりませんよね。
なので、結婚時の身辺調査についてはあまり神経質に考えなくても良いと思いますよ!
担当の自衛官が秘密裏に書類持ってくるわけでもなく、夫がペロっとプリント1枚を持ってくる程度です。
ちなみにこの書類は転勤して新しい勤務先に行く度に書かされます。
(両親の年齢や勤務先など毎回書くのは結構大変なので、一枚見本としてコピーを取っておくと便利です。)
何か緊急事態があったときのために、自衛隊側が隊員の家族構成や連絡先を把握しておくという意味でも「身辺調査」は大切なこともかもしれませんね。